本拠を故郷に移してから、この地に残る小学校、中学校、
高校時代の旧友たちと再会し、新たな関係ができた。
移ったばかりの時、私は東京や海外と比較して、この地の古さなどに対して、
多分上から目線を隠しもしなかったのではなかったか。
お互いに年齢を重ねた今は、そういう異目線などは相殺抹消されている、
と願う。よしよし。
身体の不自由さ、不安、感謝など共通項目が増えたからだ。
ゆう子ちゃん(仮名)は、小学校1年から6年まで同じクラス、
いつも一緒で家も近く、身体も同じ位大きかった。
たくさんの兄姉の末っ子で、親は家族経営の大きな木工所を営んでいた。
家族一丸となり身を粉にして働く忙しい家族の中で、
年の離れた末っ子のゆう子ちゃんは、サラリーマン家庭である
静かな我家によく遊びに来ていた。
あ~あれから何十年。
おおらかで闊達な彼女は、故郷で事業を立ち上げ、
この年齢になっても、高齢な夫と大人しすぎる未婚の一人息子を背負い、
バリバリ働いている!
アニメ映画「天空の城ラピュタ」に出てくる、
海賊の女船長「ドーラ」に性格や態度が似ていると、密かに思う。
ははは。
彼女の楽しみは「食べる」ことである。
それも大量に食らう。
それなのに一人で食事には行かれないとのこと。
そこで私を誘うのである。
自分は今働いているから、と原則、ご馳走してくれる。
私は外食時代が長かったせいもあり、
今はお家ゴハンのほうが、ずっとずっと気楽でおいしく感じられる。
ダイエット問題もある。
ましてや、連れていかれる多くは「食べ放題」とか「バイキング」!
私は量より質のほうがいい。
私は食べるより話がしたい。
私は話すことによって自分の考えをまとめるタチである。
相手にはお気の毒だが、だれかに話しながらの方が、考えがまとまる。
たとえ、相手が目の前の食事にがっついていても。
かくして我ら「変なコンビ」は、つかず離れず行くのである。
趣味などの共通点は一切ない。
あるのは、子供の頃の深い深い信頼である。
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海賊の女船長ドーラ |
ひとりはひたすら食べ、ひとりはひたすらしゃべる。
返信削除食い違っていてもお互いが満足できるいい関係💛