「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んだ。
米国のSF人気小説で、著者はアンディ・ウィアー。
映画化されるそうで、2024年撮影開始のようだ。
とっても面白かった!
ストーリーは、太陽光がどんどん失われ、太陽系が冷え始める。
観察の結果、太陽エネルギーを消費するアストロファージという物質が
増殖中で光を喪失(食べる)させていることがわかる。
原因を解明するために、主人公は宇宙船に乗せられる。
同乗した仲間は亡くなり、一人で解明に向かう。
そして、同様の被害を受けている別の天体からの使者で、
やはり仲間は死に、一体だけ残された異星人に遭遇する。
やがて、力を合わせて問題に取り組む物語だ。
主人公が学者なので、異星生物とのやり取りを、試行錯誤しながら
築いてゆく過程が、科学的で大変面白い。空想でなく現実的で科学的だ。
化学や物理の授業を、受けているようだ。
人間の特性もあらわになる。
異星人の発する音を、Excelのスプレッドシートに流し込み、アプリから、
その音の意味を解明し、言語辞書を蓄積していったり。
現代の地球の知識(ウイキペディアなど)をすべて記憶させた、
ラップトップを数台持ち込んでいたり。
我々が通常身近に利用しているツールを利用する場面が多いので、
臨場感も大きい。
単調かもしれないし、暗い内容なのに、たくさんのユーモアや
異星人との友情・笑い・物語の複層構造など、
長編にも関わらず、飽きさせないのは筆力だろう。さすがだ。
すぐに夢中になって読み進み、すぐに完読した。
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