2023年7月7日金曜日

プロジェクト・ヘイル・メアリー

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んだ。

米国のSF人気小説で、著者はアンディ・ウィアー。

映画化されるそうで、2024年撮影開始のようだ。


とっても面白かった!

ストーリーは、太陽光がどんどん失われ、太陽系が冷え始める。

観察の結果、太陽エネルギーを消費するアストロファージという物質が

増殖中で光を喪失(食べる)させていることがわかる。

原因を解明するために、主人公は宇宙船に乗せられる。

同乗した仲間は亡くなり、一人で解明に向かう。

そして、同様の被害を受けている別の天体からの使者で、

やはり仲間は死に、一体だけ残された異星人に遭遇する。

やがて、力を合わせて問題に取り組む物語だ。


主人公が学者なので、異星生物とのやり取りを、試行錯誤しながら

築いてゆく過程が、科学的で大変面白い。空想でなく現実的で科学的だ。

化学や物理の授業を、受けているようだ。

人間の特性もあらわになる。

異星人の発する音を、Excelのスプレッドシートに流し込み、アプリから、

その音の意味を解明し、言語辞書を蓄積していったり。

現代の地球の知識(ウイキペディアなど)をすべて記憶させた、

ラップトップを数台持ち込んでいたり。

我々が通常身近に利用しているツールを利用する場面が多いので、

臨場感も大きい。


単調かもしれないし、暗い内容なのに、たくさんのユーモアや

異星人との友情・笑い・物語の複層構造など、

長編にも関わらず、飽きさせないのは筆力だろう。さすがだ。

すぐに夢中になって読み進み、すぐに完読した。

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