2017年8月8日火曜日

やすらぎの郷

「やすらぎの郷」という、お昼の連続TVドラマを見ている。
脚本は、倉本聡。
見られない時のために録画までしている。
私としては、珍しいことだ。

見始めたのは、スタート後、かなりたってからだ。
話題になってはいたが、老人ホームのドラマとのことで、敬遠していた。
偶然見たとき、私よりちょっと上の世代の、俳優・女優たち、
昔は主人公レベルのスターたちが、綺羅星のごとく登場していて、驚いた。
皆、年齢を重ね、年相応、または良くも悪くも大変身、
そういう様子も見ていて楽しく、欠かさず見始めたのだ。
衰えた美貌や体力にも、愛おしさを感じるとは。

このドラマの出演者たちは、皆ワクワクしているに違いないと思う。
男優陣は、顔に歴史を感じる。立派だ。
女優陣も、きれいだ。美容にもがんばっているんだろうな。
さすが、一線を張っていた人たちだ、と思う。

このドラマは、過去にTVや演劇などに貢献した人たちのための、老人ホームが舞台だ。
選ばれた人は、入居資金等は不問である。
海を見下ろす広大な敷地に、一軒ずつ、個人の小さな家が点在し、
しっかりケアされている。
「こんなに贅沢で、現実離れしている所が舞台なんて・・・。
  みる気がしない!」と、ある友人は怒っていたが・・・。
とはいえ、これは、倉本氏の夢だろう。
アメリカには、俳優たちのための、老人ホームがある。
そこを舞台にした名作もある。
俳優たちが将来を憂うことなく、思いっきり舞台に打ち込めるように、
日本にもそういう施設があったら、という夢。

いつも思う。
一度有名になった人は(有名にならなくても)、その後の生活が大変だなあ、と。
先を憂うことなく、芸術やスポーツに専念できたら、どんなに素晴らしいだろう!と。
日本にも、このような老人ホームがあったら!

倉本氏は、ここを舞台に、元俳優・女優たちのドラマを描く。
たくさんの話の中に、実話がらみの業界の話が、わんさかあることがうかがえる。
大権力組織のNHKと戦った倉本氏だ、ずいぶん丸く描いてはいるが、
統制されている言論や、他の先進国と比べ、俳優たちへの国からのバックアップのなさなど、多くの問題を、すっと提示している。
これは「遺書」だな、なんて思うこともある。

お堅いことは抜きにしても、同じ時代を生き、年齢を重ねたスターたちを
見るのは楽しい。
年月の経過は、美人にもブスにも、だれにも、平等にやってくるのだ。

PS
今日ビデオをみていたら、エマ・トンプソンがちょいとした女医役で登場した。
おしゃれな役なのだが、いつもテントのような服を着ている。
いくら素敵なファッションでも、体のラインをあまりに覆っている。
ああ・・・・。多分、お腹とかでっぷりなんだろうなあ。ああ・・・。
「やすらぎの郷」の女優たちは、皆大変スリムだ。
どちらがいいとは、一概にはいえないが。

写真
台風の去った夕方、外出ついでに、海に行ってみた。
台風の影響はあまりなかったこの地、海水浴は禁止されていたが、
海は、それほど大荒れではなかった。















1 件のコメント:

  1. 私も日本に行く度に 30年前の有名俳優を今見ると・・私にとっては30年は空白・・。
    だから 全員いきなり! 歳をとっている・・。 ビックリして・・なんか愕然とする。 あんなに輝いていた人達がみんな萎んで 汚くなっている。
    そう・・! あなたが言う様に どんなひとでも平等に老いて・・平等に死んでゆくんだなぁ~ と しみじみ思います。
    だから 自分の事を そう悲観する必要なないんだなぁ~・・と慰めています(笑)

    いつもあなたの傍には ”海”があって・・いいですね~~。
    広く 果てしなく広がっている海を見るだけで 心がいやされますね!

    私もあした ちょっとドライブして海でも見にいこうかな・・?

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