2022年9月25日日曜日

続・食欲

 前回の続き:

「生物は、個体に対して一定のタンパク質量を摂取すると、それ以上は食べない」

が、前回の結論だ。

この本は、科学者が実際に実験した結果で検証されたのだが、

研究は今も続いているし、結果がどれだけ認定されているか私はわからない。

アヤフヤな説明だと思われる部分があれば、どうぞこの本を直接お読みください。


では、スタート!!

近代の人類は、

「超加工食品の出現により、この原則どおりには簡単にいかなくなった」のだ。

超加工食品とは、シャンプーやペンキと同じ材料から作られた、

アイスクリームやチョコなどの食品であり、工業加工して、

化学添加物(石油、化学物質)を加え、魅力的なパッケージをした食品のことだ。

超加工品を食べて太るのは、炭水化物や脂肪のためではない。

タンパク質ターゲットが満たされないからだ。 

 超加工食品は炭水化物や脂質がメインだが、タンパク質も 少なからず含まれている。

タンパク質ターゲットを満たすためには、大量に食べないと満たされない。 

 結果・高カロリーを食べることになり肥満になる。 

(人もたんぱく質の比率を変えることにより、その人を操作できる)


 実験) 様々に考慮してグループに分けた同一生物において、

どのグループもタンパク質ターゲットを達成するまで食べ続けた。 

身長や体重からの基礎代謝量により、その人のたんぱく質ターゲット量が計算できる。
とはいえ、実験室とは違い、食物にはタンパク質を含む多くの栄養素が混在しているので、
求める量(割合)をきっちり食べるのは大変だ。

繊維質を多くとると、食物量が少なくても満足できるし、腸内環境をよくして
添加物を排出する。
たくさんの唾液でよく噛み、繊維質を多く摂ることは、解決への道になる。

テレビをかければ、ネットを開けば、「食べて!食べて!」の大宣伝である。
食品業界は世界最大の収益取得業界のひとつになり、
経済界や政界にも大きな力を持っている。
現代人がそこから逃れるのは大変だ。

結論。以前から言われている結論である。

ジャンクフードや工業製品を食べるのを辞め、
昔からの食物をとっていれば、太りはしない。
昔の食事に戻しなさい。できるだけ自然食品をとって。
繊維質(野菜)を多く採って、シンプルな食事にしなさい。
そうすれば、自然に、自分に必要な栄養素、摂取量は分かってくる。
自分の体の中の自然な力に耳を傾けて生き返ってください。

が結論であった。

野生動物は、お腹が空いていなければ襲ってこない。
必要な量を食べれば、それ以上は食べない
私たちも、身体と会話し、身体が欲している必要な量だけ食べるように。
つまり、この本の原題「Eat Like the Animal」だ。

どの医学書をみても、最後は似ている。
昔の食事にもどしなさい。
玄米食とみそ汁と野菜の漬物位でも大丈夫!
魚や納豆、肉もある程度。
ない時があってもOK。

膝腰への負担、ファッション問題以上に、食物の体に与える大きさを
再認識した。
とはいえ、周りは美味しいもので溢れ、一番手軽に心を満たしてくれる。
適度に期間を決めて実行し、ルーズに楽しむ時も持とう。

C,EST LA VIE


亀さん見物の兄妹を
パチリ


2022年9月24日土曜日

食欲

「科学者たちが語る食欲」

ローベンハイマー,デイヴィッド/シンプソン,スティーヴン.著 櫻井 祐子訳

2021年1月 サンマーク出版

を読んだ(聴いた)。


大変面白く読んだ。

ダイエットのために食欲を落したい、と思って読み始めたが、

栄養学と生物学の科学書で、現代の人類の食物環境への警告でもあった。


著者たちは昆虫学者で、バッタの研究の中で食欲調査も行った(30年以上も前から)。

バッタの食欲はすさまじく、バッタの群れは大地を覆い

すべてを食べつくす位だから。

バッタの食欲を調査していたら、タンパク質を一定量、その個体に必要な量をとると、

それ以上の餌は食べないことを発見した。

長年の研究の結果、粘菌類、昆虫、クモ、マウス、ハエ、サル、

類人猿にいたるまでそれは同じだったのだ。

生物の食欲は、炭水化物や脂質の摂取量には関係なく、

タンパク質の必要量がとれたかで決まる!

環境により多少の変化はあるが、タンパク質が生存の鍵・食欲の鍵

であることには変わりがない。


タンパク質摂取量が多く、炭水化物摂取量の少ない個体は、繁殖力にすぐれ、

行動的で、長生きはしない。

炭水化物摂取量が多く、タンパク質摂取量の少ない個体は、

ゆっくりと長生きする。

一般に(と言う言い方をしますが)生物は、

「タンパク質欲」を満たすために食べているのだ。


ある実験)

摂取するタンパク質と炭水化物の割合で、生体を研究した。

1:16 では長寿  1:4を超えると産卵現象(子孫を残す)である

どれかを選択させると、人以外はタンパク質を選んだ。

生存の目的は遺伝子を残すことだから。


タンパク質の割合の多い食事を多く与えると、他の栄養の食事量は減るので、

体重は落ちる。

では、ダイエットには、タンパク質だけをメインに食べればいいのではないか?

いやいや、それでは心臓や血管への負担が増える。

体内活動が活発になるので、細胞のコピーミスも多くなり、

短命傾向になるのだ。


低タンパク質、高炭水化物の組み合わせが、寿命に好影響を与える。

(低タンパク質を有効にするには高炭水化物との組合せが必要)

低タンパク質、高炭水化物のバランスだと、

インスリン、血圧、コレステロールLDLなどいい値であった、が、太っていた

故に、「肥満は健康に悪い」とは断言できない。

また、長寿と生殖力は全く反対の結果になった。


この本は半分まで読んでもなかなかダイエット(食欲を減らす)結論が

出てこない・・・。とはいえ、食の医科学的実証の話は、驚くばかりに面白い。

寿命や生物機構(長寿・生殖・太る痩せる・性格・環境適応を変化させるなど)は、

摂取食物の割合で制御できるのである。


では、人類だけに超肥満がなぜ増えているのか? 

肥満が社会問題にまでなっているのか?

次の回で。
















2022年9月22日木曜日

動物のように食べよ

 円安、米国英国などの利上げ、ロシアの動員令と、世界は大変だ!

エリザベス女王の葬儀も、王室と国民の素敵な関係や美しいロンドンの名所を

巡り、格調高く素晴らしかった。

国内には静かに反発する人もいたようだが、そういう事は払拭させる式だった。

コロナも静まり、いい季節でお天気もよく、何よりだった。


そんな世界情勢からは離れ、多忙ではあったが半分仙人生活、

AmazonのAudible(朗読サービス)にすっかり魅了されてしまった私である。

特に小説以外の Howtoもの(実務書)は、朗読されると読むよりもずっと説得力があり、

納得させられ、ついはまってしまう。

今回と次回で「食欲」と「食」について読んだ本のことを書きたいと思います。


「星の王子様」の中に、象を飲み込んで動けなくなったうわばみの挿絵がある。

父が子供の私を見て笑いながら言った。

「誰かみたいだなあ」

私は食いしん坊でたくさん食べる子だった。

そのまま成長したわけで、いまも食欲がなかなか減らない。

同年代の多くの人と比べると、好物もかなり異なる。

健康で元気なのだが、御多分に漏れず膝痛と腰痛が時々現れる。

医者に行くほどではないし、整体などを必要とするほどでもないが、

膝のために骨のために、もうちょっとダイエットが必要だ。

食欲を抑えたい!!


そんな時目に飛び込んできたのが

「科学者たちが語る食欲」ー食べ過ぎてしまう人類に贈る食事の話ー

と言う本だ。

Audibleで聴きはじめた。面白い!

どんどん引き込まれていった。

昆虫学者たちが30年以上を費やした(今も継続)食欲の研究結果で、

すべて実証実験付きで科学的。

原題は「Eat Like the Animals」

原題が本書で究極に言いたいことをずばり表明している。

では次回、食欲について。

像を飲み込んで動けなくなった
うわばみ
星の王子様より






2022年9月11日日曜日

「くも」その後

 8月27日に書いた「くも」事件!

一番驚いたのは、そのすらりとした大きなくもを美しいと思う自分にだった。

でも怖いのは確かで、できるだけ見ないですませたい。

いなくなってくれることだけを願い、もし現れても見ないようにしようと思った。

入浴前にはいないことをよく確かめ、いざという時には私がこもってしまおうと、

簡易カヤも購入した。

ゴキブリとか(全く見ないが)出ないように、お掃除もしっかりしている。


あれから半月、一度も現れない。

「いなくなったかも」と書くと現れるかもしれないので、

書かないほうがいいのかもしれないが。

数日前の夜、そっくり類似形体の小さなくもがトトトっと目の前を通った!

最初に見た大きなくもはちょうどトトロで、

その小さな(といっても全長7-8cmはある!)くもはトトロの後を歩く

小さなトトロ位の差だ。ちょっとおおげさ?

成長したら大きくなるな、と思ったが、私は何事もなかったように

一瞬身震いしてから目をそらしただけだった。

どうしたのだろう、あんなに虫が苦手な自分。

見たくはないけれど、排除したり逃げる気にはならなかった。

成長しているのかも。


おおきなくもは、もういないと信じている。願っている。

シングルベッドの広さをすっぽり覆えるカカヤ
ここに入ってしまえば大丈夫!







2022年9月10日土曜日

良夜(中秋の名月)

 今日は中秋の名月の夜、良夜である。

日中は暑いとはいえ、涼しさを含む風が吹いていた。

夜、ベランダに出ると、湿気のない澄んだ空間、爽やかな微風に包まれる。

すっかり秋めいてきた。

南東の空には、十五夜の月が予定通りに大空に浮いている。

カメラに収める。

来週は秋分の日、お彼岸だ。

その頃から、季節の変化は加速してゆくのだろう。

ここで一句
良夜には 見えない伝言 来るという


お盆休み

ちょっとはちゃめちゃな1週間だった。 お盆休みでいろいろなことがお休みになり、 人々の多くは「家族行事」の週だ。 少なくなってはいるが、子供や孫を迎える、 というのが昔ながらのスタンダードな平和風景だ。 特に予定のない私は、絶対に家の整理!絵も描きたい!と思っていたのに、 抜本的...