日本語ボランティアを長くやっている。
ボランティアとはいえ、最初は自分への刺激が主な目的で、
人助けの気持ちは薄かった。
ところがやってみると、生徒の人生にまで関わりそうになる。
就職や離婚、移住、進学などの相談をうける。
言葉だけのボランティアであり、専門知識もないので、
できるだけ深入りしない事も勤めである。
最近は、急に子供の参加者が増えてきた。
小中学生である。
言葉が何もわからず、ただ座って教室で過ごす子供も少なくないという。
私も今年は、日本語がほとんどできない高校受験生を担当した。
彼女は義務教育期間を過ぎているので、自力で高校に行かなければならない。
英語は流暢だ。
今年は学校には行っていない。来年こそはどこかにいれたい。
子供の1年は大きい。
マスクからこぼれ落ちそうな大きな瞳で、一生懸命日本語を理解しようと
私を見つめている子を見るにつけ、日本で幸せになって欲しいと思う。
高校受験システムの説明がいくらネットに載っていても、
日本語ができないと自分だけで処理するのは無理だ。
ボランティアが枠を固めざるおえない。
日本語の説明表現のわかりにくいことと言ったら!
英語説明もあるが、まずはシステムが複雑だ。
ただし問い合わせると、担当者達は信じられない位優しくいい人たちだ。
行政の劣性を、現場の先生や多くのボランティアがカバーしているのである。
私たちはたくさんたくさん迷いながら、なんとか1月の受験申込と
2月の受験までの手続きの目鼻がついた所だ。
早く入学が決まって安心したい。
多くの試行錯誤や見学に行った結果、夜間高校に行く事になった。
親の強い意向でもある。
いい選択かもしれない。
その夜間高校は、少人数で、ほぼ個人レッスンに近い。
小中学校時代、学校に行かなかった10代がほとんどだ。
見学に行ったが、明るい楽しい雰囲気だった。
定員に達していないので、必ず合格する。きちんと手続きができれば、だが。
ここでゆっくり確実に勉強して、素敵なレディになってほしい。
いつか日本語で、いかにあなたの高校進学のことが大変だったか、
(ここに書けないことも色々ある) 話せる時を楽しみにしているよ。
おっと!まだおわっていない。
申し込みさえ終わっていない。
春よ早く来い。
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なかなか捨てられない思い出の お宝物 |