晩春、朝7時
煌々と輝く太陽は天空を支配し、ベランダに座る私の身体を
隅々まで温める。
夜の闇の不安は霧のように消滅し、新たな力と感謝が溢れる。
連休開始。
お祭り、大名行列、知人の展覧会、訪問客など、受動的な事象が続く。
考え事は ちょっと置いておいて、そよ風が運んでくる自然の音に耳をすまそう。
陽だまりの中で。
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お祭りが最大のイベントだった。 今も同様だ、昔ほどではないが。 抱かれている晴れ着の赤子は私。 抱いている女性も横にいる男の子も親類で、 東京から泊まりがけでお祭りに来た時代。 |
晩春、朝7時
煌々と輝く太陽は天空を支配し、ベランダに座る私の身体を
隅々まで温める。
夜の闇の不安は霧のように消滅し、新たな力と感謝が溢れる。
連休開始。
お祭り、大名行列、知人の展覧会、訪問客など、受動的な事象が続く。
考え事は ちょっと置いておいて、そよ風が運んでくる自然の音に耳をすまそう。
陽だまりの中で。
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お祭りが最大のイベントだった。 今も同様だ、昔ほどではないが。 抱かれている晴れ着の赤子は私。 抱いている女性も横にいる男の子も親類で、 東京から泊まりがけでお祭りに来た時代。 |
新聞によると高校の「現代の国語」の教科書に、
小説の掲載が増えているとの事。
高校の国語本来の目的は、論説や紹介文、企画書や法令文などを
読んで理解できるように、読解力をつける事だそうだ。
読み書き話すのは、社会に出てからの重要な基礎体力だ。
とはいえ、企画書や法令文を読んで理解する事と、小説を読むことは、
全く次元が異なる。それなのに、なぜ小説を増やしたのかという記事だった。
高校時代、国語で、森鴎外の「高瀬舟」を授業で読んだ時を思い出す。
一区切りづつ順に生徒に読ませ、先生がお経を読むように、その内容を解釈していく。
午後のはじめの授業で、教室内は眠さと倦怠感で朦朧としている。
「この時船を漕ぐ同心は、どのような心情だったのか? 〇〇君」と先生が生徒を指す。
突然指されたクラスメートは、慌てて隣の席の級友のトラカン(虎の巻の本)を奪い、
トラカンの答えを読み上げる。周りはクスクス笑い声。
先生には見えない机の下やその周りはバタバタ大騒ぎ、
蹴飛ばしあったりしている。
「高瀬舟」の世界とは程遠い、青春時間だ。
小説は、1人で読むものでありたい。
小説を読むことは、時空を超えて著者の語る物語に浸る、小説家と読者だけの時間だ。
時代も場所も人種にも関係なく、語り合う時間だ。
その解釈は、一つだけではない。
「この時船を漕ぐ同心は、どのような心情だったのか?」なんて言い切れるものではない。
作者だって(森鴎外)言い切れないだろう。
解釈は人それぞれでいい。
私は文学部の出身だ。
高校教師をしている友人の言葉を時々思い出す。
「生徒に聞かれたの」と友人が言った。
「先生、なぜ文学部になんか行くんですか?
法科や経済学部のようには、社会で役立ちもしないのに」
私、こう答えたの。
「文学部は人間を学ぶ所なのよ」
忙しい1週間だった。
お花見シーズン。
今年は、友人たちとお花見をすることが多かった。
満開時期が過ぎたとはいえ、まだまだ華やかなピンクで染まった並木道。
広場には沢山の「市」が立ち、美味しい香りが漂よう。
いつもは閉店の多い割烹も、このシーズンは満席だ。
遠方から旧友が訪ねてくれ、30年ぶりに再会した。
素敵に年齢を重ねた彼女が、お別れの時、
桜の吹雪の下でいつまでも手を振っていた姿を忘れない。
週末は月1回のスケッチの日で、フラワーセンターに行った。
バスから見る里の風景は、春の若芽色に染まっている。
バスを降りると、桜吹雪が襲ってきた。大雪の中にいるようだ。
花盛りの春を満喫した1週間だった。
私はいつも時間の支配下にいる事に気づく。
壁掛け時計の一つが壊れて外した。
何もかかっていない白い壁を、何度も何度も習慣で見ている。
その都度、時間で行動している自分に気づく。
今日の天声人語でいい言葉に出会った。同志社大学の学長の言葉。
時間を表す言葉は、ギリシャ語に2つある。今大切なのは、機械に刻まれ管理される時間
〈クロノス〉ではなく、自然のなか、ゆっくりと時を満たす感覚〈カイロス〉ではないか。
立ち止まる。じっくり待つ。そんな時の流れが、尊く感じられる春である。
カイロス 心に響いた。
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はる いのち |
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はる いのち |
このブログ、書いたり書かなかったり、不定期。
何事も不定期で自由 が好きなのだが、そうすると「やめよっかな」
方向に行きそうだ。
決まりがないと果てしなく崩れる私である。
プライベートを書きそうになると、ぼかしてオブラートに包む、
強烈な本音を書きそうになると、オブラート(でも書くのは真実だけ)、
強烈さは穏やかな表現に変えて、オブラート
人を傷つけないようにオブラート。
とはいえ、オブラートを透かせば真実が見える、推測できる。
長い間読んでいれば、ハッキリと。
定期便、トライしてみる!
原則、毎週月曜日の朝、公開します。
途中で公開する事もあり、休みもあり、という事で。
今日は月曜日で今週の定期便終わり。
やってみますね🌟
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さくらは 花ざかり |
ちょっとはちゃめちゃな1週間だった。 お盆休みでいろいろなことがお休みになり、 人々の多くは「家族行事」の週だ。 少なくなってはいるが、子供や孫を迎える、 というのが昔ながらのスタンダードな平和風景だ。 特に予定のない私は、絶対に家の整理!絵も描きたい!と思っていたのに、 抜本的...