箱根の美術館に行った。
箱根は湿気がなく、木々の間を空気がサラサラ流れて、
体内が浄化されていく。
ゴッホ展がメインだ。
ゴッホの生涯の物語は、あまりにも有名である。
最近は、海外の芸術家たちの美化された姿を打ち消す、
真実の生活も明らかになっている。
ゴッホはうつ病だった。現代ならもう少しラクだったかもしれない。
ダリの見かけや奇行は妻の演出、実際はコンプレックスの塊だった、など。
そんなことを思いながら、苦しみの中で生まれた天才の作品を鑑賞した。
芸術家とは何だろう。
人間だけが、食べ物、お金、衣食住には直接関係あるわけでない芸術に癒され、芸術家を尊敬する。
絵や音楽、文学、演劇などによって、私たちの魂は喜びに震える。
芸術家は生活苦も承知で、でもそれをせずにはいられない。
ほんの一粒の人が、それを実現できる。
実現できて生活ができても、もてはやされても、その時代のあだ花も多い。
それを承知で、イカロスのように太陽に向かって飛び立つ。
そうせずにはいられない、そして創作の陶酔感と苦しみを味わう。
花開いても、ほとんどが高齢、または死後である。
それもあって、わたしたちは尊敬と憧れを覚えるのだろう。
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| アザミの花 ゴッホ |





