日本語ボランティア、先週のスコットランド人の生徒が、今週はお休みだったので、
ベテラン講師のレッスンを見学することにした。
生徒はヴェトナム人の若い女性。
笑顔がとてもかわいい。
最後に雑談をした。
「先生は、ヴェトナムに行ったことありますか?」 とカタコトで、お決まりの質問。
「皆よく行っているけれど、私はヴェトナムに観光旅行をする気にはなれないの。
私の若い頃、ヴェトナム戦争があって、戦争反対の学生運動をしたものなの、
大変な戦争だったわね、それを思い出すから行きたくないの」 と答えた。
彼女は20代半ばなので、完全な戦後生まれだ。
悲惨な戦争は、多大な技術や医療の発展を促し、文芸や映画などの芸術を生む。
スタンリー・キューブリック監督の映画、「フルメタル・ジャケット」を見たときは、ショックだった。
ミッキーマウスの歌を歌っていたアメリカの普通の若者が、そんなおちゃらけた若者が、
突然兵士にならされるのだ。
話が飛びました。
ベテラン講師に、戦争の話をすることを止められた。
ベトナム人は、戦争のことを、若い世代にあまり伝えていないようだ、とのこと。
ベトナムの若い人たちは、戦争のこと、あまり知らないようだ、と。
まったく知らないということはないだろうが、私もそんな事、
あまり話す気はなかったので、すぐにやめた。
その女の子の無邪気な笑顔を見ていると、知らないなら知らないほうが
幸せかもしれない、と思った。
不幸な過去を忘れてはならない、二度と繰り返さないためにも、という思いは強いが、
何も知らされずに、忘れ去ってしまったほうが、明るく暮らせる。
ムムム
あまりにすさまじい戦争だったので、伝えるには、もっと年月が必要なのかもしれない。
でも・・・私がちょっとだけ、戦争の話をしたとき、その子の目にうっすら涙が見えた気がした。
戦争は、殺し合いだ。 憎しみは憎しみを産み、エンドレスである。
憎しみが少しだけでも遠くなるまでは、強制的にでも忘れなければ、前進できない。
日本も同じだ。 戦後生まれの私たちは、あまり戦争の歴史を知らされていない。
親たちも、前進でいっぱいだったろう。 力強く!
「日本は敗戦国なんだ」と実感したのは、30代の終わりに、英国に数か月暮らしたときだった。
ちょっとした瞬間に、そしてそれ以来、心から実感したのだった。
はじめて、「今の」日本を知った気がした。 その時まで、感覚的には無知だった。
そのときには、欧米文化はすでに自分のものになり、欧米人の考え方も親しく、友人もでき、
憎むという感情は、遠すぎた。 優れている部分が多いと思った。
遠くなってからのほうが、反戦意識を冷静に、俯瞰して持てるかもしれない。
☆なんか~、話題が暗い・・・。
でも~、書いた。
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お盆
昨日はお寺に行き、祭壇を飾り、迎え火を焚く
今日は早朝、僧侶が拝みに来る
こういうことを、だれにも会わずに、穏やかに一人でやっていると、
「おばあさん」っぽいなとは思う。
いつか墓じまいを するのだろう、と考えながらの、お盆 |