2016年7月14日木曜日

ヴェトナム戦争

日本語ボランティア、先週のスコットランド人の生徒が、今週はお休みだったので、

ベテラン講師のレッスンを見学することにした。 

生徒はヴェトナム人の若い女性。

笑顔がとてもかわいい。

最後に雑談をした。

「先生は、ヴェトナムに行ったことありますか?」 とカタコトで、お決まりの質問。

「皆よく行っているけれど、私はヴェトナムに観光旅行をする気にはなれないの。

私の若い頃、ヴェトナム戦争があって、戦争反対の学生運動をしたものなの、

大変な戦争だったわね、それを思い出すから行きたくないの」 と答えた。

彼女は20代半ばなので、完全な戦後生まれだ。


悲惨な戦争は、多大な技術や医療の発展を促し、文芸や映画などの芸術を生む。

スタンリー・キューブリック監督の映画、「フルメタル・ジャケット」を見たときは、ショックだった。

ミッキーマウスの歌を歌っていたアメリカの普通の若者が、そんなおちゃらけた若者が、

突然兵士にならされるのだ。


話が飛びました。

ベテラン講師に、戦争の話をすることを止められた。

ベトナム人は、戦争のことを、若い世代にあまり伝えていないようだ、とのこと。

ベトナムの若い人たちは、戦争のこと、あまり知らないようだ、と。

まったく知らないということはないだろうが、私もそんな事、

あまり話す気はなかったので、すぐにやめた。

その女の子の無邪気な笑顔を見ていると、知らないなら知らないほうが

幸せかもしれない、と思った。

不幸な過去を忘れてはならない、二度と繰り返さないためにも、という思いは強いが、

何も知らされずに、忘れ去ってしまったほうが、明るく暮らせる。

ムムム

あまりにすさまじい戦争だったので、伝えるには、もっと年月が必要なのかもしれない。


でも・・・私がちょっとだけ、戦争の話をしたとき、その子の目にうっすら涙が見えた気がした。


戦争は、殺し合いだ。 憎しみは憎しみを産み、エンドレスである。

憎しみが少しだけでも遠くなるまでは、強制的にでも忘れなければ、前進できない。

日本も同じだ。 戦後生まれの私たちは、あまり戦争の歴史を知らされていない。

親たちも、前進でいっぱいだったろう。 力強く!

「日本は敗戦国なんだ」と実感したのは、30代の終わりに、英国に数か月暮らしたときだった。

ちょっとした瞬間に、そしてそれ以来、心から実感したのだった。

はじめて、「今の」日本を知った気がした。 その時まで、感覚的には無知だった。


そのときには、欧米文化はすでに自分のものになり、欧米人の考え方も親しく、友人もでき、

憎むという感情は、遠すぎた。 優れている部分が多いと思った。

遠くなってからのほうが、反戦意識を冷静に、俯瞰して持てるかもしれない。


☆なんか~、話題が暗い・・・。
  でも~、書いた。


お盆
昨日はお寺に行き、祭壇を飾り、迎え火を焚く
今日は早朝、僧侶が拝みに来る
こういうことを、だれにも会わずに、穏やかに一人でやっていると、
「おばあさん」っぽいなとは思う。
いつか墓じまいを するのだろう、と考えながらの、お盆

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