換気扇の掃除を頼んだ。
到着が遅れて、薄暗くなってやっとピンポーン。
玄関を開けると、ゆりやんレドリバーに似た、大きな若者が笑顔で立っていた。
両手に色々な道具が入ったバケツや入れ物を持ち、脇にはたくさんのシートを挟み、
首からは大きなバッグを下げている。
思わず吹き出してしまった。
「だいじょうぶ~」
我が家には余分な駐車場スペースがないので、近くの駐車場に車を置き、
そこから必要なものを手に持って来たのだった。
換気扇のお掃除は大変である。
クーラーの洗浄は器具を使って洗い流せるが、
換気扇はこびりついた油を、溶液につけたり、手作業でそぎとってゆくのだ。
6時に開始して終わったのはほぼ9時だった。
家に来る前は、浴室の清掃だったそうで、カビと水垢を落す浴室の掃除は
水素を使うので、ガスマスクのようなものを被って行うそうだ。
この子(27歳の若者ゆりやん)の作業を見ていて、来る時間が遅れたのが
よくわかる。
大変丁寧な仕事ぶりなのだ。きっと前の浴室清掃も時間をオーバーしたのだろう。
一人で黙々と何時間も作業する仕事だからだろう、ちょっと話しかけると
たくさん話しだす。
そこでわかったのは、彼はこの近くで育ち、この町の高校に通っていた。
高校では福祉部に属し、養護施設やお年寄りの施設をまわって
サンタクロースなどやった。高校にはつい最近まで恩師に会いに行っていた。
コロナの前は東京で飲食店をやっていたが、コロナで閉店した。
またいつかやりたい、と。
「でも、飲食店は気を付けないと冒険だよね。
だってその日に何人人がくるかわからない生活だから、不安定。
サラリーマンだった私はそう思う」と私。
こういう答えが返ってきた。
「儲けとかは気にしません。楽しくやれれば。常連さんがいれば問題ないです。
楽しかったなあ、いつも遊んでいるみたいだった」
また、今の若者は、あまりお酒は飲まないそうだ。
経済成長期、たくさんの収入を得てたくさん飲んだり買い物して
浪費しまくった我世代!
ゆりやんは一生懸命換気扇を磨きながら、とっても幸せそうな笑顔を浮かべていた。
夢がかないますように! かなうよ!
きれいになりました |
首飾りみたい |
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