以前SNS で垣間見た投稿の、気になる一節が思い出される。
ー 昔読んだ旧ソ連時代の本の中に、こんな記述があった。
高齢者たちを郊外の同じような庭付きの家に住まわせている。
そこで野菜でも育てて暮らせというのだ。
そんな夢のない生活を強いられるなんて、何とひどい国か!
投稿者は続ける。
この状態は、今の日本人の高齢者からみれば、
自分達よりずっと恵まれているのではないだろうか?
確かにそうもいえるかもしれない。
旧ソ連の人々は(どういう人なのかは不明)高齢になると
庭付き一戸建ての環境を支給されるなんて!
環境が均一化されて決められているのでは、確かに「夢」はない。
とはいえ、今の日本の現実を見回すと、高齢で持ち家も生活のゆとりもなく、
現在と少し先の生活が成り立つか、不安な人がたくさんいる。
「夢」が持てない事を嘆くのは、贅沢なことかもしれない。
人生100年という長さを考えると、高齢者の将来の不安は増す。
高齢者とは、経験と知恵を集積した、目先の利益などに無関係な
大きな存在でありたい。
最近の高齢者問題は、すべてお金お金で情けない。
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今年の私の「押し」の言葉 by 倉本聰
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金なんか望むな。
幸せだけを見ろ。
そして謙虚につつましく生きろ。
都会は無駄で溢れ、その無駄で食う人々の数が増え、
すべては金で買え、人は己のなすべき事まで他人に金を払いそして依頼する。
他愛ない知識と情報が横溢し、
それらを最も多く知る人間が偉い人間だと評価され、人皆そこへ憧れ向い、
その裏で人類が営々とたくわえてきた生きるための知恵、
創る能力は知らず知らずに退化している。それが果たして文明なのだろうか。
『北の国から』はここから発想した。
―――― 以上 ――――
現役を終えた私たち世代は、それでいい。
蔓延している価値観から解き放たれ、本来の自分になれる。
現役世代の人たちよ、圧死されないようにと願う。
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