2022年3月9日水曜日

ポテトサラダ

 夜、急にポテトサラダが食べたくなった。

というか、作りたくなった。

食事は終わっているので、ゆっくりていねいに作ることにした。

新ジャガの薄い皮を丁寧に洗い、たっぷりの水からことことゆでる。

ゆであがったジャガイモを布巾でくるみ、フーフーいいながら皮をむく。

暖かいうちにつぶし、塩コショウして、薄切りにして塩をふってから少し置いた

きゅうり、玉ねぎ、それからゆで卵、お酢、からし・・・などを混ぜていると、

子供の頃、ポテトサラダを自転車で売りに来ていた 

「サラダのおばさん」 を思い出した。


昭和20年代終わりから30年代初めの頃だと思う。

皆、それほど豊かではない、でも貧しさは感じない時代だった(私にはそう思えた)。

「サラダのおばさん」は、数日おきに夕方、そばの空き地(広場)に自転車で売りにくる。

風呂敷を広げると何段かのトレイが表れ、トレイの中にはポテトサラダがびっしり。

細かく切ったパセリの葉で、10cm四方くらいの区切りがしてある。

おばさんは注文量にそって、パセリの葉の区切り部分を切り分けて、

持って行ったお皿に盛ってくれる。時々小さな女の子を連れていた。

母たちは、その人がくるのをみこして食事の支度をしていたっけ。


母は、時には不要でも買っていた。

おだやかな助け合いの時代だ。

スーパーも食料品店もそばにはなかった。

ご用聞きなんてきていた。ちょうどサザエさんの時代。

あのポテトサラダ、何の許可も得ていなかったんだろうな。

それでも一人の家計困窮の主婦が、得意な料理を作って自転車で売りに行かれる時代、

何か自由でいいなあ、と思う。

あのサラダ、とてもおいしかったです。


私が夜作ったポテトサラダもおいしくできた!

あしたゆっくり楽しもう。



大好きなターナーの作品
今部分的に似た作品を描いている
ぇ~~~!







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