井の頭自然文化園のゾウのはな子さんが、亡くなった。
1947年生まれ。 同年代だわ。
そして、私の住む町にも、ゾウのうめ子さんがいた。
はな子さんより少し年下かもしれないけれど、多分同い年ではないか、ということになっていた。
うめ子さんは、約9年前の2009年に亡くなった。
還暦を祝った2年後だった。 大ニュースだった。
悲しくも盛大な、お別れ会で送った。
うめ子さんのいる所は、私の自宅から近い。 私もお別れに行った。
多くの人が集まった。 皆、それぞれの思いで、心から追悼した。
一輪のバラの花を手に、目を潤ませている二十代の男性もいた。
それほど、私たちには、いつもそこにいる、大きくてやさしくて大好きな「かたまり」だった。
はな子さんも、うめ子さんもタイから来た。
はな子さんは上野動物園にいて、横浜港に着いたうめ子さんも、
はな子さんのいる上野動物園に行き、しばらく一緒に生活した。 2,3歳くらいだろう。
はな子ちゃんと一緒のうめ子ちゃん(そう認識している)
小さいほうがうめ子で、はな子に甘えている感じがする。
二頭は別れてからは、お互いに、ゾウという動物には会ったことがないのではないか。
少なくても、うめ子さんはそうだ。はな子さんもそのようだ。
子供の頃、うめ子さんの所によく遊びに行った。
金色のゾウのバッジをつけて。
うめ子さんは、人の顔を認識していた、絶対に。
悪ガキは覚えられていて、落ち葉を吹き付けられたりしたようだ。
私も、目を見合わせていると、会話している気がした。 していたのだろう。
この人を(人格化していた)、ここから出してあげて、近くの浜辺へ連れて行き、
思いっきり歩かせたい、なんて真剣に考えたこともあったっけ。
今頃はな子さんは、うめ子さんと、「なつかしい場所」で、再開していることだろう。
たった一頭の動物が、長い間、なんと大きな力や喜びをもたらしたのだろう。
とはいえ、私は原則、動物園を好きにはなれない。
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晩年のうめ子さん ありがとう |
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