はじめて知ったのは、20代の頃、「リーダーズダイジェスト名著選集」で読み、
ダイジェスト版とはいえ、今でも覚えているくらい、好き!と最初から思った。
紹介された彼女の作品は、有名になった「おばちゃま」シリーズのどれかだ。
とても大衆的な気軽な作品だ。
おばちゃまは、高齢で一人暮し、地域のお花の品評会で優勝したり、一応地元活躍の、
絵に描いたような、郊外に暮す豊かなシルバーだ。
所が、本心はそういう生活が退屈でたまらない。
冒険心、自立心、独立心に満ちた女性だ。
ある事件をきっかけに、彼女は世界をまたにかけて、スパイとして活躍してゆく。
そして、世界中を舞台とした「おばちゃま」 シリーズが展開してゆく。
おばちゃまは、スパイのお呼びがかかると、
まわりの退屈で優雅なもの、何もかもを蹴り捨てて、嬉々と冒険にはせ参じる。
表面はおっとり、リタイアしたシルバー、真の顔は・・・、というわけ。
私が惹かれたのは、ストーリー以上に、そこここに見え隠れする、作者の人生観だ。
作者は私の母親の年代。
当時、日本の女性にはほとんど未開発な、エネルギー溢れる自立心、冷静な知性、
前進力、冒険心と行動力、肯定的な人生観に魅せられた。
文学的な作品ではなく、大衆向けに楽しく書かれたことにも魅せられた。
そして、最近、彼女のエッセイというか、ある時期の生活を書いたものを読んだ。
読んでみて、エンターテイメント作品に光る、共鳴の光源を垣間見ることができた。
そこには、離婚し、子供を育て、子供が巣立つと、都会を去り、自然の中で
一人で生きる、知的好奇心に満ち、はっきりした哲学を持つ、素晴らしい女性がいた。
その作品(エッセイ)「一人で生きる勇気」 ( A NEW KIND OF COUNTRY ) について、
次回 (または少し先に) 書きます。
それにしても、このタイトルの訳、意訳しすぎと思う。
いや、意訳までもいかない。
内容を正確に伝えていない。 もっと自然体でありながら深い本である。
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おばちゃまシリーズの1冊 数年前から、表紙の絵が変った。 これは古いもので、この絵のほうがいい。 |
初めて知りました。おもしろそうですね。読んでみたいです。
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