2022年5月12日木曜日

ゆるやかに

電話が入る。

Sさん「お言葉に甘えてお電話しています。うれしいわ、いいですか?」

私「あ、どうぞどうぞ」

Sさんは同じスケッチ同好会に所属する2歳上の女性で、同期生である。

良妻賢母の鏡のようなS さんは

いつも iPad 片手に一人で行動し、質問があれば大声でどんどん聞く私を、

「何と自立した頼もしい女性だろう」と思ったそうだ。

イヤ、普通ですが。


最近しばらくお見受けしないなと思っていたら、ある日偶然出会った。

かなりやつれた様子のSさんは、家庭の大変な事情を訴え始めた。

90代の兄上夫妻が共に倒れ、近くに住む自分が助けなければならなくなった。

兄上の子供たちは遠方にいるけれど、それぞれの事情で頼れない。

症状の重さや自分自身の家庭の事情などを延々と話す。

なかなか重い同情する内容だった。


やがてS さんは介護等の諸事情でスケッチを続けられなくなり、辞めることになった。

退会処理を手伝いながら、この人に必要なのは話を聞いてあげることだと気付いた。

話をする事、聞いてあげる事が、一番心と脳の整理ができて、安心できて、

希望を持って生活する状態にもっていけるのだ!

一番の薬になる。

プラス 太陽光線と運動!

私も体調悪化とコロナで似たような状態

(自分の高齢化に伴い、思考が悲観的になりがち)を経験し、

ある程度の効果ある対処法を見出した所だ。

他の人にも(有効かどうかわからないけれど)試してみよう、

何よりも助けてあげられたら、と思った。

だって辛いと思った状態でも、見方を変えれば「幸せだなあ」って

思えるのだから!本当です!


というわけで、Sさんに、

「私でよかったら、どうぞご遠慮なくお電話ください。

話すと心の整理ができるし、気持ちがかわりますよ」

と伝えたのだった。

私の話しを聞いてくれた、周りの皆への恩返しだ。


もし時間が許すなら、会って日光を浴びながら、歩きながら、

大声でおしゃべりして、おいしいお弁当でも持ち寄って外で食べましょう、

と提言した。

Sさんは、同じように思い悩んでいる友人に、私をあわせたいが、

いいでしょうか?との事。

「え!いいですが、何で私?」

もしかしたら、私は、にわか口先のお悩み相談コンサルタントに

なってしまうかもしれない。偽物っぽいけれど。

とはいえ、彼女たちは外出できるゆとり時間はなかなか取れないだろう。

介護関連で大変なのは、そこに明日の自分の姿を重ねてしまう事も大きい。


肩の力を抜いて、自然に任せる、完璧は望まない、ゆるやかに。


次に描く予定の風景
山は新緑に燃えている!










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