2022年1月17日月曜日

ともだち

社会に出て以来の親しい女友達が、明日施設に入居する。

高齢者施設に入居するほどの年齢ではないが、認知症になってしまった。

世界中を飛び回る、スーパー・キャリアウーマンだった。

性格も見た目も、そういう冷たい感じからは遠い、愛嬌者だ。

学校卒業後入社した会社で一緒だったが、彼女は2年少しで会社を辞め、

シベリア特急経由で渡欧した。

当時海外旅行は一般的ではなかったし、若い女性が1人で渡欧するのは

稀なことだった。

横浜港に大勢で見送りに行ったことを思い出す。

海外での勉強や経験は、帰国後仕事で見事に花開いた。


認知症というのは、進行が本当に進むと過去はすっかり忘れてしまうという。

記憶がなくなったら、その人ではなくなるのでは?

そんなことを思いながら、彼女と電話で話していると、

いつもどうりの聡明な受け答えが、ポンポンと返ってくる。

まだ彼女はいる! うれしい。


自分も含めて、いずれは同世代の家族や友人の変化を見ることになるだろう。

今この時を、本当に本当に大切にしよう、

感謝や愛の言葉を伝えておこうと想う。


************************

出歩かない日は、膝に無理のない距離を歩く。

今日はスケッチ・ブックを持参して、途中でスケッチした。

スケッチした絵の掲載ははばかられるが、その風景の写真を下に。









0 件のコメント:

コメントを投稿

秋の夜の想い出

深夜、突然ビートルズの曲が聞こえてきた。 身体の周りに、ロンドンのあの街、あの通りが襲ってきた! 雑踏の音、笑い声、匂いまでする。 「去年ね、この前の通りを、ポールが通ったのよ! 授業中だったけれど、皆で飛び出して見に行ったわ」と、 先生の弾んだ声。 私が軽く英語学校へ行きながら...