朝一番の電話。
「スケッチの会、退会させて頂きたいのですが」
スケッチの会のメンバーの一人から、
会計係の私に、会費のことで電話を頂いた。
「92歳の兄とやはり92歳の義姉が同時に介護が必要になって、
絵を描く余裕が全くないんです」
その方は、自分の家庭もあるのだが、という。
他に別の姉にも問題が・・・と電話は続く。
「兄には子供が三人いるんですが、全く頼れないの。どうしたらいいのか」
兄上はケアマネの力を借りて施設に入居、その妻は入院中でもうすぐ退院。
「どうしたらいいのか」
今や、どこにでも存在する問題だ。
70代の我世代も身体や心に少ししづつ変化はあるが、個人差もあるが
まだ自由に行動はできる。限界はあるが。
ほとんどの人に劇的変化が生じるまでには、あと少しだけ余裕がある。
同年代どうしで「今の内に」と、そのときに備えて心と環境の準備をしている。
とはいえ、なかなか進まないのが現状だ。
「もう片付けない!そのままにして、施設に移動するわ」という友人。
「絶対に施設には入りたくない、牢屋に入るような感じだもの」という友人。
「何も考えてないわ。資金準備もしていないし。
その時の状況に身を任せようと思うの。ケセラ・セラ!」と笑う友人。
ケセラ・セラと笑う友人が一番幸せそうだ。
今のうちにやりたいことをしましょう、
色々なことが、あまりできなくなるから!と言い合う。
今の私がしたいことは?
子供もいないので、お気楽ではあるが。
体力・勇気・資金・時間の限界を考えなければ、
半年くらいヨーロッパの文化の高い国に暮らす、
とか、
国内を車で放浪して、星の降る大自然の下でキャンプ&コーヒー。
どれも無理な願いばかり。一番の問題は身体的なことだ。
どれもピョンピョンはねてかけまわれる位の体力が必要。
まあ、したいことはしてきた。
人であふれ、出来合いを楽しむ観光地などにはあまり興味がない。
日々の身の回りのことや、家族や友人達との交流を楽しみ、趣味を磨き、
ちょっとおしゃれをして質素に生きる・・・満足満足
なかなか穏やかな老後だ、こうできれば幸せだろう。
いやいや、全てが決定したわけではないわ。
決めつけない事!
命短し恋せよ乙女
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