2021年10月24日日曜日

甲羅干し

 「91歳の兄が、もう何も食べられないの。兄嫁も80代後半で心臓が悪くて

外出できず、家事もやっとなの。

私は車を運転するんで、何とか買い物などして届けるんですが、

もう疲れ果てているの。兄は絶対に病院には行きたくない、

何もしてくれるなとすべて拒んでいて、困ります」

「大変ですねえ」

「で、会費未納のまま放っておいてしまい、ごめんなさい。しばらく参加できません。

ご自宅に会費を郵送させていただいていいですか?」

これは朝かかってきた、スケッチングウォークの会

(ウォーキングしながらスケッチをする会)の会員からの電話だ。

私は今年会計係で、集金を担当している。

彼女は色々「困った」を話したく、私も「人との会話」が大切なので、

高齢で生きるという大変さなどを話した。

今までの私なら、用事だけ済ませば電話を切るタイプだったが。

よしよし、私も変わってきた。

人との関わり、人への優しさが独居高齢者を救うのだからネ。


年齢的に、まわりにはこの手の話題が多い。

親の介護が終わり、年齢が少し上の兄弟姉妹(親族が近くに住む人が多い)、

次はつれあいの介護(ちらほら出現)と、個人差もあるだろうが、

家族のいる人は背負うものも多い。

おひとり様だって、迷惑をかけないようにしなければ申し訳ない。

上野千鶴子さんの提言どうりなんてことはない。

自分が最終的にどうなるか、予測した通りにはならないだろうから、

友人たちの提言に沿って、心配しすぎないで「ケセラセラ」と

毎日を感謝し、大切に過ごそう。「足るを知って」。

ちなみに、朝の電話の内容は、兄上が他者の支援(入院や支援センタ―など)を

一切拒んでいるから大変なのであり、

公的支援や私的支援を受け入れてくれれば、家族は楽になる。

本人は、ほっておいて欲しいんだと思う。


秋晴れ! 我が家の二階のベランダ(グリーン塗装の木製の広いベランダ)は、

秋の日差しにあふれ光のダンスだ!

午前中、背中を太陽に向けて椅子に座り、甲羅干しをしながら、

新聞片手にコーヒータイム。

80代から90代のはじめ、母はよくこうして甲羅干しをしていたっけ。



アガサクリスティの故郷トーキーにて
1986年頃


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